7. 伝統こけしと新型こけし

伝統こけしの価値

これまでのコラムにも触れましたように、伝統こけしは江戸時代末期より東北地方で生まれました。各産地では先人の遺産である父祖伝来の形状、彩色を師弟関係を基に、その伝統を忠実に後代に継承していくことにその価値が見いだされています。

新しいこけしの誕生

一方、戦後生まれの新しいこけしは、その制作過程でろくろを使うという伝統こけしの技法は踏襲しながらも、デザイン、彩色などは自由なものでした。ただ誕生当初は伝統こけしを模した物がほとんどで、またそのこけしに対して特に決まった名称もありませんでしたが、昭和25年頃より「こけし人形」という汎称が漠然と使われました。

こけし人形から新型こけしへ

制作過程では、伝統こけしが木地挽きから彩色、仕上げまでの工程を作者1人で行うのに対して、こけし人形は各工程を分業し、大量に制作可能であり、昭和30年代に入ると瞬く間に全国の温泉地や観光地のお土産として広まりました。
そんな中、従来の伝統こけしと明確に分類するために、こけし人形を含む戦後生まれのものは新型こけしと呼ばれるようになりました。